投稿日:2007-05-07 Mon
【今日の一冊】★★★書籍(歴史)
ちび隠居からのオススメじゃ今日は惠隆之介氏の敵兵を救助せよ!にするぞ
今まで歴史の中に埋もれていた真実を
著者が奔走し資料を集め綿密に取材をして纏めたのがこの本じゃ
事の経緯は元英国海軍中尉サムエル・フォール卿が
ある人物の消息を調べてくれるように日本側に依頼したのが、
全ての発端じゃった。
事の経緯を簡単に説明すると
時代は1942年大東亜戦争開戦間もない頃
スラバヤ沖で行なわれた海戦の際に
巡洋艦『エクゼター』、駆逐艦『エンカウンター』が沈没したんじゃ
乗組員四百数十名が二日に渡り重油が流れ出す海に漂流を続け
もはや限界に達しようとした時じゃ
偶然この海域を航行していた日本海軍の駆逐艦『雷』に発見されるのう
『雷』の艦長工藤は即座に国際信号旗を揚げ
漂流者422名を救出したんじゃ
当時の『雷』の乗組員は220名と言うからのう倍近くの人数じゃな。
これだけの人数を救出となると乗組員総出だったようじゃ
そして救助されたその中にフォール卿が居たのう
フォール卿の探していた、ある人物とは『雷』の工藤艦長の事なんじゃ
フォール卿の著書『マイ・ラッキー・ライフ』でも紹介してるように
フォール卿がこの事を表舞台に引っ張り出したんじゃな。
本書は救出劇を賞賛すると言うよりも大半は艦長工藤俊作の生い立ちや
人となりを絡めさせながら大正の終わりから昭和にかけての情勢を
極力著者の感情を挟まず史実を追っておるのう。
救助部分も話の流れの一部として淡々と書かれてる印象じゃな。
話の流れは海軍が中心じゃが
戦争に至る経緯もそう単純じゃないことがよく分るぞー
それに歴史は繋がっておるから
昭和の戦争を知るには幕末、明治、大正、昭和と追っていき
それらを咀嚼しないとなかなか把握できんぞ。
当然個々に起こった今の世からは想像もつかないほどの
悲惨な事も知らねばいかんじゃろう。・・・
が、心情はその当時生きた者にしか到底計りしれん
非経験者が幾ら想像しても限界があるからのう。
勿論分らないながらでも感情的な部分を探っていくのは大事なんじゃろう。
それとは別に一方では大局を見て
何が真実か、虚像かをよく見極め後世に伝えていく事も
今の世に生きてる者の役目じゃなかろうか
そのためには本書は大変参考になると思うぞ。
只、所々話が前後して脱線する個所や
紹介人物が詳細すぎて少々分りづらいのがちと残念な気もするが・・・
まっ、兎にも角にも埋もれていた歴史の真実に触れてみるのはどうじゃろう。

敵兵を救助せよ!―英国兵422名を救助した駆逐艦「雷」工藤艦長
プチっと希望の光を・・・
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