投稿日:2007-03-29 Thu
【今日の一冊】★★★小説(SF・・・時間物)
ちび隠居からのオススメじゃ今日は半村良氏のおよね平吉時穴道行
実在した江戸期戯作者山東京伝やその妹黒鳶式部らを
絡めた時代越えの話じゃ
この本自体は短編集で他7編が収録されておるぞ。
主人公は終始『私』の一人称で書かれておるんじゃ
まぁ、主人公と言うより語り部の進行役な感じかのう
『私』はひょんなことから山東京伝に興味を持って
京伝の事を調べていくうちに益々惹かれて行くんじゃ
同時に馬琴嫌いになっていくおまけつきじゃがな。
京伝びいきも周知されるようになった頃
思わぬところから、幸運な事が舞い込んできたのう
それは、親類の荒物商を営む田島老人が
山中に居を構えるため古くからの地所を処分しようと
色々と整理しておると京伝にまつわる文書がたくさん出てきたから
それを『私』に譲ると言う事じゃった。
この有りがたい申し出に早速貰い受けに行ったのう
それは京伝好きには喉から手が出るぐらい貴重な物から
側近の他愛もない日々を綴った日記と様々なものじゃ。
その中の『大富丁平吉』が書いた日記が妙に気になったんじゃ
稚拙ながらありのままの心情を綴った文章に妙に惹かれてのう
平吉はその中に書かれておる、およねと言う人物に
恋心を抱いておるようじゃ。およねと言うのは京伝の妹黒鳶式部の事らしんじゃが
そのおよねの事、日々の事文字通りの只の日記じゃ
しかし、どうにも気になるのう。
特におよねは病死ではなく神隠しにあったと言うくだりはな。
・・・と話は変わり『私』の本業の方で以前から興味があった
新進スター菊園京子と知り合う事に・・・
京子との会話中に『私』はその場の雰囲気で何気なくある句を詠んだんじゃ。
それを聞いた京子が、すかさず『私』の句じゃないことを指摘したのう
何故京子には分ったんじゃろうか?
それは世に出ているはずもない素人の平吉の句じゃのに・・・
SF色はあまり強くないんじゃが
江戸の風流さは十分感じれるのう。〜ぜひ如何かのう

およね平吉時穴道行
プチっと希望の光を・・・
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