投稿日:2007-05-02 Wed
【今日の一冊】★★★コミック(昔物語)
さぼてん大家です。今日は流水凜子さんの翠月楼ドリームス
時は明治、所は新吉原町
吉原と言えばそう遊郭です。
老舗の大店翠月楼4代目の名跡を継ぐ事になった
若き惣支配(きみがてて)獏と登和(源氏名紫木)の恋話です。
ちなみに惣支配とは吉原一帯を取り仕切る代表者の事らしいです。
吉原が衰退の翳りを見え始めた頃、
危機感をもった獏は吉原に新たな顔を起てる事に
そこで器量は良いけどやたら気が強い登和に目をつけました。
吉原から久々に起つ松の位の太夫の誕生です。
名も紫木から紫貴に変えさせ、
吉原を堂々と闊歩する花魁道中の大お披露目です。
なんせ、太夫は上客を釣るための吉原の看板
それなりにお金もかけますから誰でもって訳にはいきません。
その点登和は元は大店の娘、茶道、華道、三味線、琴と一通りの芸を
身につけてますから急場で仕立てるのにはうってつけです。・・・
で、そうこうしてるうちに獏と登和は自然の流れで互いに惹かれあっていきます。
さあ、気風のいい姐さんとどこか陰りがある男の
大人の恋の物語・・・
遊女の話ですから、当然影の部分も織り交ぜて描かれてますが
全体的にはあっけらかんとした話です。
それにしても、ここまで認知された風俗も古今東西そうないでしょうねぇ〜
なんせ浮世絵や錦絵が堂々と表を飾り飛ぶように売れるんですから
大した大衆文化です。
それに太夫なんて言ったら一般庶民には高嶺の華です。
しかも幾らお金を持ってても野暮なら相手にされませんし
凄い世界ですわ
庶民(野郎さんたち)にとってはの太夫や人気の花魁は見るだけの
ちょっとしたアイドルだったんでしょう。
勿論表の華々しさとは別に裏の悲哀もあります。
大半は貧しさ故に親に売られた娘たちで
悲惨な末路をたどる人も多かったでしょうね。
でも、彼女たちは、これで家族が助かるのなら
これも運命と思い現実を受け止め逞しく生きた人も少なくないのでは・・・
中には身体を張って家族を養う使命感を持った人も居ただろうし
一丁太夫にまで登りつめてやろうって野心家も居ただろうし
年季が明けても、もっと稼いでやれとせっせと貯めこむ人も居ただろうし
耐えきれずに命を絶った人や親を恨んだ人も居たんでしょう。
まさに悲喜こもごもです。
今の価値観で一概に不幸だ可哀想と哀れむのは
その時代を懸命に生きていた人たちに対して失礼なのでは
・・・と描かれてない裏側まで考えさせてもらった一冊です。

翠月楼ドリームス
プチっと希望の光を・・・
投稿日:2007-03-15 Thu
【今日の一冊】★★★コミック(昔物語・・・サスペンス)
たま店長ですの今日は池田理代子さんのベルサイユのばら外伝
あの有名なベルばらの枝分かれ本ですわ〜
主人公はオスカルの姪のル・ルー
ミステリーとサスペンスが入った短編ですの
本筋とは殆ど関係ありませんから
悲しい結末を目にする事もなく気軽に安心して読めますわよ。
勿論枝分かれと言ってもアンドレやオスカルはしっかり出てきますから
ご安心くださいませ。
好奇心旺盛で冒険好きのル・ルーに
行儀作法やマナーを仕込んでもらうよう
ジャルジェ家に寄越すところから始まりますの。
みんなまだかと心配してるとやってきたのは馬車だけですわ〜
肝心の本人はと言いますと途中で馬車から飛び降りてあたりを散策しながら
オスカルたちが待ち構えてますジャルジェ家に向かおうとしますの。
まったく無謀でのん気なお嬢様ですわ。
右も左も分らずふらふらと歩いてますと
偶然木のうろの中に人形を見つけますの。
ル・ルーが手にとって見てますと
貴族の格好をした男が近寄って来て人形の事を尋ねてきましたの。
持ち前の直感の良さから男の怪しさを感じ取って
すぐさま逃げましたわ〜
大胆でのほほんとしてるように見えてもル・ルーは人を見抜く力がありますわ〜
結構思慮深く賢いお子様ですのよ。
でも、慌てて逃げてきたものですから手には人形が
実はその人形には秘密が・・・
本編ではシリアスなアンドレやオスカルも
ル・ルーの雰囲気におされてコミカルに描かれてますの
本編とは一味違ってなんだかホッとしますわねぇ〜
ハッピーエンドなベルばらは如何かしら・・・

ベルサイユのばら外伝
ポチっと希望の光を・・・
投稿日:2006-12-11 Mon
【今日の一冊】★★★コミック(昔物+恋+笑い)
ぷーれん様がやってあげる今日は大和和紀さんのN.Y.小町(全4文庫)にするんだから
時は明治、文明開化に花が咲く頃
小間物問屋の若旦那志乃は気量もよく
店もこの若旦那目当てで若い女の子が群がってきて、結構繁盛してる
安泰、安泰・・・って実は志乃はお嬢で
後継ぎが居なかったため16まで男として育てられたんだから
だって木乃花屋の親父様は男の後継ぎが欲しかったんだもん。
でも、後妻のおっかさんに待望の後継ぎの
男の子が生まれちゃったから、志乃の若旦那はお役ごめんだって
志乃も男ライフを満喫してるし
いきなりお嬢になれったって無理!
・・・けど、親父様に一服盛られて気がつきゃ、はでびらやかなお嬢の姿に
おまけに縁談ももってきたもんだから、
志乃にしたらたまったもんじゃない。
そこで家出を決意!って何処にしようって考え
手元にあったアメリカ見聞録をちらっとみて、
ゴールドラッシュ(←とっくに終わってるってば)
に目がくらみ行き先はアメリカにするんだって
思い立ったら即実行が良くも悪くも志乃
取り合えず行っちゃえって適当に密航
まったく能天気のお気楽人間よ。
ウキウキ、ワクワク夢はアメリカ大陸って楽しみにしてたら
乗り込んだのはエゾ地今の北海道行き
さあ大変!志乃どうする・・・
全体は明るくコメディタッチ、北海道に行ったり、ホントにアメリカ行ったり
結構楽しんじゃない。
そのうち志乃はやりたい事をみつけるし
それを見るのも面白いだから
一風変わったお嬢が巻き起こす冒険物を見てみる?

N.Y 小町 [文庫版:コミックセット]
N.Y 小町 [コミックセット全8]
ポチっと希望の光を・・・
投稿日:2006-11-29 Wed
【今日の一冊】★★★コミック(昔物・・・仕掛け人)
ちび隠居からのオススメじゃ今日は石ノ森章太郎氏の化粧師(全2)にしようかのう
お江戸八百八町、化粧商い式亭の若旦那小三馬が
面白い事を思いついては江戸の町に仕掛けるんじゃ
所謂風俗仕掛け人ってとこかのう
小三馬が仕掛けたものは、ことごとく成功するものじゃから
厄介ごとを含めた相談事がよく舞い込んでくるのう
姿絵の一番になりたい花魁や、煎餅屋の売れ行きの悪い煎餅を売ってくれだの、
騙されて作った浴衣を流行らせにゃいかんかったりで
ま〜あ忙しいんじゃな
それに忘れちゃいかんのは
小三馬は腕利きの化粧師で女を綺麗に見せるのが本職じゃって言う事じゃ
だから・・・まっ、艶っぽい話もちらほらじゃ
粋でいなせのお江戸の仕掛け人は如何かのう

愛蔵版 化粧師 [コミックセット]
ポチっと希望の光を・・・
投稿日:2006-11-10 Fri
【今日の一冊】★★★コミック(昔物・・・料理)
たま店長ですの今日は市川ジュンさんの慶応三年のフルコース
時は慶応三年江戸の近くの横濱村今の横浜ですわね。
そこに元町亭って一風変わった食べ物屋がありますの
腕の良い料理人の父親を亡くし、娘さんとお母さんとでお店を仕切ってますけど
この娘さんが少し変わってて、西洋料理にすごーく凝ってますの
日々新しい料理に挑戦してはメニューを増やしていきますわ〜
ある日元町亭に意味ありげなお侍さんが二人、西洋料理を頼んで
なにやら味を確認してようですわ
実はその人たちは将軍様の晩餐会にぜひ名人である父親の腕を借りに
やって来たましたのよ。しかし父親はすでに亡くなってますから
さて、どうしようですわね。
そこで好奇心旺盛の娘さんが名乗りを挙げたんですわ〜
しかしおなごは駄目だの一点張り、
そこで娘さんは意を決して髪を下ろし後ろで束ね
今日から男になります。・・で頼み込みましたわ。
相手も根負けしてさせることに・・・
江戸の終焉近くの時代の料理にまつわる短編物語ですわ〜
料理の物語といっても、そんなに料理の事が詳しく出てきませんけど
ゆったりと、さら〜っと雲のように流れていく感じはのどかですの
のんびり、ゆっくりしたい時にでもどうかしら

慶応三年のフルコース
ポチっと希望の光を・・・
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